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OpenAI の新 AI モデル「GPT-5.6」~アメリカ政府の要請で公開制限~

thumbnail_chatgpt_1920 OpenAI

要旨

OpenAI が新しい AI モデル「GPT-5.6」シリーズのリリースを、アメリカ政府の要請を受けて一部のパートナー企業に限定しました。最新モデルには Sol、Terra、Luna の 3 種類があり、それぞれ用途に応じた性能と価格が設定されています。一般への公開は数週間以内を目指しています。 今回の制限の背景には、トランプ政権による AI 企業への新しい規制の動きがあります。AI の急速な進化と安全保障の問題が絡み合うなか、政府と企業のせめぎ合いが続いています。

GPT-5.6 とはどんなモデルなのか

OpenAI が今回発表した「GPT-5.6」は、3 つのモデルで構成されています。 – **Sol**(ソル):最も高性能なフラッグシップモデル – **Terra**(テラ):日常的な用途に向けたバランス型モデル – **Luna**(ルナ):速度重視で低コストのモデル Sol はコーディング、生物学、サイバーセキュリティの分野で高い能力を持ち、複雑な問題を複数の「サブエージェント」と呼ばれる小さな AI を連携させて解く「ultra」モードも搭載しています。また、Anthropic の Claude Mythos 5 と比較してコーディング性能で若干上回る結果も出ているとのことです。 料金については、Sol が入力 100 万トークンあたり 5 ドル・出力 30 ドル、Terra はその半額、Luna は入力 1 ドル・出力 6 ドルとなっています。

なぜ政府が AI の公開を制限できるのか

今回の制限は、トランプ政権が出した大統領令がきっかけです。この大統領令では、一部の AI 企業に対して最先端モデルのリリース前に最大 30 日間、政府へ提出して審査を受けるよう求めています。 これはあくまで「任意」の形をとっていますが、実際には政府の強い意向を受けて企業が従う状況になっており、元ホワイトハウスの AI アドバイザーはこれを「事実上の強制的なライセンス制度」と表現しています。 この仕組みに明確な安全基準がないまま運用されると、リリースが無期限に遅れる可能性もあり、AI 開発競争でアメリカが中国に後れをとるリスクや、巨額のインフラ投資が無駄になるという懸念の声も上がっています。

OpenAI の「不満」と安全への取り組み

OpenAI は政府の要請には従いつつも、ブログで「このような政府のアクセス審査プロセスが長期的なデフォルトになるべきではない」と明確に反論しています。最高の AI ツールをユーザーや開発者、企業、そして世界のパートナーから遠ざけてしまうという立場です。 今回の GPT-5.6 Sol は安全面でも工夫がされています。悪意のある攻撃(いわゆる「ジェイルブレイク」)に対する耐性を強化しつつ、サイバー攻撃の方法を教えるのではなく、防御方法を優先して示すよう設計されています。さらに、安全のための仕組みを外付けのフィルターではなくモデルの中核に組み込んでいます。 これは先行してリリースされた Anthropic の Fable 5 が、危険と判断した質問を別のモデルに切り替える仕組みが批判を受けた経緯を踏まえたものと見られています。

おわりに

今回の出来事は、AI の進化がいよいよ「国の政策」に深く関わってきたことを示しています。ChatGPT など OpenAI のサービスを日々使っている私たちにとっても、政府の動きによって新機能の公開が遅れる可能性があることは、知っておいて損はありません。 GPT-5.6 は数週間以内には一般ユーザーにも順次公開される予定です。Sol・Terra・Luna のどれがどんな場面に向いているか、使えるようになったときに試してみてください。

※ ここに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。最新の情報と異なる場合がございますので、あらかじめご了承ください。

出典: TechCrunch

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