要旨
GoogleのAI研究ツール「NotebookLM」は、音声概要やビデオ概要といった大型機能のリリースで注目を集めていますが、その裏側では使い勝手を向上させる小さなアップデートが着実に積み重ねられています。本記事では、大きなニュースの陰に隠れがちながらも、ユーザーエクスペリエンスを確実に改善している5つのアップデートを紹介します。数学の学習に不可欠なLaTeXサポートから、ワークスペースの自由度を高めるパネルのサイズ変更機能まで、NotebookLMがより洗練されたツールへと進化している様子をご覧ください。
LaTeXサポートで数式が正しく表示されるように
NotebookLMを数学や物理学の勉強に使用していた方は、以前数式がプレーンテキストとして表示される問題に直面していたかもしれません。例えば積分記号は「\int_a^bf(t)dt」のように文字列で表示され、数式の理解が困難でした。
この問題は2024年10月16日に解決されました。NotebookLMが正式にLaTeXサポートを追加したことで、ソース内のすべての数式が適切にフォーマットされて表示されるようになりました。チャット機能で質問する際も、フラッシュカードを生成する際も、クイズを作成する際も、数式が美しくレンダリングされます。
それまでは、Redditのユーザーが独自にスクリプトやChrome拡張機能を作成して数式を正しく表示する回避策を講じていました。ネイティブソリューションへの需要がいかに高かったかを物語っています。LaTeXサポートの追加により、これらの回避策は不要となり、NotebookLMは数学学習のための実用的なツールとなりました。
Google DriveからPDFとスプレッドシートを直接インポート
NotebookLMチームがXで発表した変更の一つに、Google DriveからPDFとスプレッドシートをノートブックのソースとして直接インポートできるようになった点があります。以前はGoogleドキュメントとGoogleスライドのみが対応しており、PDFを追加するにはローカルにダウンロードしてから手動でアップロードする必要がありました。
現在は、Google Workspaceのセクションに統合されたGoogle Driveボタンから、PDFとスプレッドシートの両方をシームレスにインポートできます。余分な手順を踏む必要がなくなったことで、ワークフローがよりスムーズになりました。同じ発表では、DocXのサポートも近日中に開始されることが明らかにされています。
パネルのサイズを自由に調整できる機能
NotebookLMのリーダーであるSimon Tokumin氏がXで発表した変更の一つが、インターフェース内でパネルのサイズを自由に変更できるようになったことです。以前はパネルを最小化することはできましたが、サイズは固定されており、一度に表示できるコンテンツの量が制限されていました。
サイズ変更可能なパネルの導入により、ソースパネル、チャットパネル、スタジオパネルを好みに合わせて調整できるようになりました。これにより、最も重要なコンテンツに集中しやすくなり、複数のタスク間をスムーズに切り替えられます。ワークスペースをより細かく制御できることで、窮屈さを感じることなく作業を進められます。
カスタムプロンプトを後から確認できる機能
NotebookLMの優れた点の一つは、音声概要、ビデオ概要、フラッシュカード、クイズなど、ほぼすべての出力をカスタマイズできることです。しかし残念ながら、カスタマイズ機能の追加以来、一度入力したプロンプトを後から確認することができませんでした。
異なる視点やアウトプットを得るために、複数の音声概要や異なるフラッシュカード、クイズのセットを同時に作成することは珍しくありません。しかし、後からプロンプトを確認できないと、各バージョンで何を使ったか分からなくなってしまうことがありました。
現在は、カスタムプロンプトを使って作成した音声概要、ビデオ概要、フラッシュカード、クイズの横にある3点メニューをクリックし、「カスタムプロンプトを表示」を選択するだけで、使用したプロンプトを確認できます。結果を再現したり調整したりする際に非常に便利な機能です。
モバイルアプリの機能拡充
NotebookLMのモバイルアプリは、リリース当初は音声概要機能と質問機能のみを搭載した、やや未完成な印象でした。他の学習ツールが全く含まれておらず、開発途中のような状態でした。
しかし、リリース以来、チームはモバイルアプリに徐々に機能を追加してきました。2024年10月17日には「ソースを検索」機能がモバイルアプリで利用可能になったことが発表されました。さらに11月6日には、フラッシュカードとクイズがモバイルアプリに導入されることが発表されました。
これらの追加機能により、モバイルアプリはようやくデスクトップ版のエクスペリエンスを完全に拡張したものになりつつあります。外出先でも本格的な学習ツールとして活用できる環境が整ってきました。
おわりに
NotebookLMの開発チームは、ユーザーからのフィードバックを真摯に受け止め、継続的な改善を続けています。大型機能のリリースが注目を集める一方で、今回紹介したような小さなアップデートの積み重ねが、ツール全体の使い勝手を大きく向上させています。
LaTeXサポートによって数学学習が実用的になり、Google Driveの統合強化でワークフローがスムーズになり、パネルのサイズ調整でワークスペースの自由度が増し、カスタムプロンプトの確認機能で作業の再現性が高まり、モバイルアプリの機能拡充で場所を選ばず学習できるようになりました。
これらの改善は、NotebookLMがより成熟したツールへと進化していることを示しています。今後も継続的なアップデートが期待できます。
※ ここに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。最新の情報と異なる場合がございますので、あらかじめご了承ください。
出典: XDA


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