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MozillaがFirefoxに「AIウィンドウ」を導入、完全オプトインでユーザーに制御を提供

thumbnail_mozilla_1920 Mozilla

要旨

Mozillaは2025年11月13日、Firefoxブラウザ向けの新機能「AIウィンドウ」を発表しました。この機能は、ユーザーが任意でAIアシスタントとチャットしながらブラウジングできる新しいスペースとなります。ChromeやEdgeといった競合ブラウザがAIを深く統合する中、Mozillaはユーザーの選択と制御を重視したアプローチを採用しています。現在は開発段階にあり、ウェイトリストでの登録を受け付けています。

FirefoxのAI戦略は独自路線

MozillaはこれまでもFirefoxにAI機能を段階的に追加してきました。2月にはサードパーティ製AIサービスの統合を発表し、サイドバーからChatGPT、Anthropic Claude、Google Gemini、Microsoft Copilotなどのサービスと対話できる機能を提供しています。iOSでは「Shake to Summarize」という、端末を振るだけでWebページの要約を生成する機能も導入されました。

今回の「AIウィンドウ」は、クラシックウィンドウとプライベートウィンドウに続く、第3のブラウジングモードとして位置づけられています。AIがすべてのタブや検索バーに組み込まれるのではなく、必要なときだけ開いて使える独立したウィンドウとして設計されます。

ユーザーの完全なコントロールを約束

Mozillaは「完全にオプトインなので、完全にコントロールできます。試してみて自分に合わないと感じたら、オフにすることもできます」と説明しています。この方針は、AIをブラウジング体験に強制せず、ユーザーが「いつ、どのように、あるいはまったく使わないか」を決められることを重視したものです。

MozillaのプロダクトVPであるAjit Varma氏は「私たちは技術が前進する中で立ち止まることは、Webや人類にとって有益ではないと考えています」とコメントし、AIがWebの未来の一部であることを認めつつ、ユーザーの選択と制御を守る形で統合していく姿勢を示しています。

競合との違いは「選択の自由」

ChromeやEdgeといった競合ブラウザが特定のAIモデル(GeminiやCopilot)への統合を深める一方、MozillaはAIモデルの選択をユーザーに委ねる方針です。デスクトップブラウザ市場でChromeが約65%のシェアを占め、Firefoxが約3%に留まる状況の中、Mozillaはプライバシー重視とユーザー選択の自由という独自の立ち位置を強化しようとしています。

他のブラウザがAIをすべてに組み込む傾向がある中、Mozillaのアプローチは「AIをコントロールし、必要なときに選択できる」ことに焦点を当てています。MozillaはAIを「信頼できるコンパニオン」として位置づけ、「会話のループに閉じ込める」のではなく、「ブラウジング体験を向上させ、より広いWebへとユーザーを導く」ことを目指しています。

コミュニティの反応は賛否両論

しかし、すべてのユーザーがこの動きを歓迎しているわけではありません。Mozilla Connectのディスカッションスレッドには「Mozillaは最も愚かな技術トレンドを追いかけるのに全力疾走しており、実際に製品を改善することに集中していない」といった批判的なコメントが寄せられています。AIウィンドウを無効化するための設定フラグを求める声や、「すべてのAI機能をオフにする簡単なスイッチがほしい」という要望も見られます。

Mozillaのシニアプロダクトマネージャーは「AIをブラウザに入れたくないという多くの声を聞いており、理解しています」と述べ、AIの使用を制御できる追加設定を提供する予定であることを明らかにしています。

おわりに

Mozillaは「オープンに構築する」アプローチを採用し、ユーザーのフィードバックを取り入れながらAIウィンドウを開発していきます。AI機能を望まないユーザーへの配慮を示しながらも、「Webは変化しており、傍観することは誰の役にも立たない」というスタンスで、独自のAI統合を進めようとしています。

ブラウザにおけるAI機能の在り方は、今後も議論が続きそうです。完全にオプトインという方針を貫きながら、Mozillaがどのようにユーザーの期待に応えていくのか、注目されます。

※ここに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。最新の情報と異なる場合がございますので、あらかじめご了承ください。

出典: PCWorld

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