要旨
OpenAI は 2025年 12月 19日、最新のプログラミング支援 AI モデル GPT-5.2-Codex を発表しました。これは既存の GPT-5.2 をベースに、プログラミング作業に特化した強化を施したモデルです。長時間の開発作業にも対応できる安定性、大規模なコード変更への対応力、そしてセキュリティ診断能力の大幅な向上が特徴となっています。ChatGPT の有料ユーザーであれば、すぐに Codex というツールを通じて利用できます。
GPT-5.2-Codex とは何か
GPT-5.2-Codex は、OpenAI が開発した最新のプログラミング支援 AI モデルです。通常の GPT-5.2 モデルをプログラミング作業向けに最適化したバージョンとして位置付けられています。
このモデルは、単にコードを書くだけでなく、プロジェクト全体の構築、機能追加、テスト作成、バグの発見と修正、大規模なコード変更、そしてコードレビューまで、実際の開発現場で必要とされる幅広い作業を支援します。
特筆すべきは、長時間のプログラミング作業でも文脈を失わず、計画が変更されたり失敗したりしても、作業を続けられる能力です。実際のテストでは、7 時間以上にわたって独立して作業を続け、実装の改善やテストの失敗への対処を繰り返しながら、最終的に成功した実装を完成させた例も報告されています。
従来モデルとの違い
GPT-5.2-Codex は、前バージョンの GPT-5.1-Codex-Max と比較して、いくつかの重要な改善が施されています。
まず、長い文章や複雑なコードを理解する能力が向上しました。開発作業では、多くのファイルや長い履歴を扱う必要がありますが、GPT-5.2-Codex はそうした情報をより確実に把握できるようになっています。
また、ツールの呼び出しがより正確になり、事実に基づいた回答を返す能力も改善されました。さらに、文脈圧縮機能が組み込まれており、トークン効率を維持しながら長時間稼働するプログラミング作業のパートナーとして、より信頼性が高くなっています。
実際のベンチマークテストでは、SWE-Bench Pro や Terminal-Bench 2.0 といった評価指標で最高水準の性能を記録しています。これらは、実際のターミナル環境における多様な作業に対するエージェント能力を測定するものです。
セキュリティ能力の大幅向上
GPT-5.2-Codex のもう一つの大きな特徴は、セキュリティ診断能力の大幅な向上です。
GPT-5-Codex から始まり、GPT-5.1-Codex-Max でさらに向上し、今回の GPT-5.2-Codex でも大きく向上しました。セキュリティ研究者が実際に GPT-5.1-Codex-Max を使用して React の脆弱性を発見し、責任ある開示を行った事例も報告されています。
ただし、この強力な能力には慎重な配慮も必要です。OpenAI の安全性評価基準では、GPT-5.2-Codex はまだ「高」レベルのサイバーセキュリティ能力には達していないと評価されていますが、将来のモデルがその基準に達する可能性を見据えて、慎重な展開アプローチを採用しています。
具体的には、有料 ChatGPT ユーザーには GPT-5.2-Codex を公開する一方で、API ユーザーには数週間以内に安全に利用できるよう準備を進めています。さらに、防御的なセキュリティ業務に特化した専門家や組織向けに、より高度な機能を持つモデルへのアクセスを招待制で試験的に提供する計画もあります。
実用的な機能の向上
GPT-5.2-Codex は、日常的な開発作業でも役立つ機能が強化されています。
視覚認識能力が向上したことで、スクリーンショット、技術図表、チャート、ユーザーインターフェースをより正確に解釈できるようになりました。これにより、デザイン案を受け取って機能的なプロトタイプを素早く作成したり、そのプロトタイプを本番環境向けに仕上げたりする作業で、Codex とより効果的に協力できるようになります。
また、Windows 環境でのプログラミング作業がより効果的かつ信頼性の高いものになりました。GPT-5.1-Codex-Max で導入された機能をさらに発展させ、Windows を使用する開発者にとっても使いやすいツールとなっています。
さらに、大規模なリファクタリングやコード移行、機能構築といった複雑な作業においても、より効果的で信頼性の高い支援を提供します。
おわりに
GPT-5.2-Codex の登場により、プログラミング支援 AI は新しい段階に入りました。プログラマーや開発者にとっては、より複雑な作業を AI に任せられるようになり、創造的な部分や重要な判断に集中できる時間が増えることが期待されます。
一般の方々にとっても、この技術の進歩は間接的に恩恵をもたらします。アプリやウェブサイトの開発がより速く、より高品質になることで、私たちが日常的に使うサービスの改善スピードが上がります。また、セキュリティ診断能力の向上により、より安全なソフトウェアが提供されるようになることも期待できます。
今後、ChatGPT Plus、Pro、Business、Edu、Enterprise のプランをお持ちの方は、すぐに Codex を通じて GPT-5.2-Codex を利用できます。プログラミング学習を始めたい方や、日々の開発作業をより効率化したい方は、ぜひ試してみてください。
※ ここに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。最新の情報と異なる場合がございますので、あらかじめご了承ください。
出典: OpenAI


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