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Microsoft 365 Copilot に Claude AI が参加

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要旨

Microsoft 365 Copilot に新たな AI モデルとして Anthropic 社の Claude が追加されました。これまで OpenAI の GPT モデルのみを使用していた Copilot ですが、今後はユーザーが用途に応じて Claude Sonnet 4 や Claude Opus 4.1 を選択できるようになります。特に高度なリサーチ作業やデータ分析を行う Researcher エージェント、カスタム AI エージェントを作成できる Copilot Studio、そして Excel の Agent Mode などで利用可能です。2026 年 1 月 7 日からは多くの企業で標準機能として提供される予定となっており、ビジネスの生産性向上に大きく貢献することが期待されています。

Claude とは何か

Claude は Anthropic 社が開発した大規模言語モデルです。特にプログラミング支援、AI エージェント機能、そしてオフィス業務への適性において世界最高水準の性能を誇っています。今回 Microsoft 365 Copilot に統合された Claude Sonnet 4 は、複雑な推論や多段階の処理が必要な作業に適しており、Claude Opus 4.1 は専門的な推論タスクに特化しています。これらのモデルは、長文の要約、データからの質問応答、複数情報源の統合、コンテンツ生成など幅広い用途に対応します。

従来の GPT モデルとは異なる強みを持っているため、作業内容に応じて最適な AI を選べることが大きな利点となります。例えば、詳細な市場分析レポートの作成には Claude Opus 4.1 が、日常的な資料作成には GPT が、というように使い分けることで効率が向上します。

Microsoft 365 Copilot での使い方

Claude を使用するには、まず管理者が Microsoft 365 管理センターで Anthropic モデルへのアクセスを有効にする必要があります。設定完了後、Copilot ライセンスを持つユーザーであれば誰でも利用できます。

具体的な利用シーンは 3 つあります。1 つ目は Researcher エージェントです。Copilot アプリを開いて Researcher を選択すると「Try Claude」というボタンが表示されます。これをクリックするだけで、そのセッション中は Claude Opus 4.1 を使った高度なリサーチが可能になります。Web 上の情報だけでなく、メール、チャット、会議記録、ファイルなど組織内のあらゆるデータを活用した分析ができます。セッションを終了すると、自動的にデフォルトの GPT モデルに戻ります。

2 つ目は Copilot Studio でのカスタムエージェント作成です。ここでは Claude Sonnet 4 と Claude Opus 4.1 の両方を選択でき、深い推論やワークフロー自動化、柔軟なタスク処理に対応したエージェントを構築できます。複数の AI エージェントを組み合わせたシステムも構築可能です。

3 つ目は Excel の Agent Mode です。プレビュー版として Claude を選択でき、スプレッドシート内で直接数式の生成、データ分析、エラーの特定、解決策の反復などが行えます。Excel 作業の効率が大幅に向上します。

ビジネスにもたらすメリット

Claude の統合により、企業は複数の AI モデルを使い分けることができるようになりました。これは単なる選択肢の増加ではなく、タスクごとに最適なツールを使えることを意味します。

まず、文書の要約機能が挙げられます。Claude は長大なレポートやメール、記事を明確な要約に変換できます。次に、自社データからの質問応答です。組織内のデータから事実や数値を抽出して、特定の質問に答えることができます。さらに、複数の情報源から包括的な洞察を統合する機能も優れています。

コンテンツ生成面では、プレゼンテーション資料やメール、レポートの下書きをアイデア出しの段階から支援します。これにより、チームメンバーはルーティンワークから解放され、より戦略的な業務に集中できます。

重要なポイントは、Claude が Anthropic のクラウド上で動作しているものの、Azure Foundry を通じてアクセスするため、既存の Azure 契約の下で利用できることです。別途ベンダーとの契約や請求処理の手間が発生しません。

セキュリティとデータ保護

Anthropic は Microsoft のサブプロセッサとして組み込まれており、Microsoft の製品規約とデータ保護補遺の対象となります。これは企業にとって重要な意味を持ちます。Anthropic と個別に契約を結ぶ必要がなく、ベンダー評価も追加で行う必要がありません。既存の Microsoft との契約を通じて関係が成立します。

Enterprise Data Protection のルールは Claude モデルを使用するワークロードにも適用されるため、大企業が求めるセキュリティとコンプライアンス基準が維持されます。ただし、Anthropic は EU データ境界や国内処理の保証には含まれていないため、GDPR などの規制に厳格に対応する必要がある組織は、2026 年 1 月 7 日までに設定を確認する必要があります。

商用クラウドの大半の地域では Anthropic モデルがデフォルトで有効になりますが、EU、EFTA、英国ではデフォルトでオフになっています。また、政府クラウドやその他の独立クラウドでは、FedRAMP 認証が完了していないため利用できません。

おわりに

Microsoft 365 Copilot への Claude 統合は、企業の AI 活用に新たな可能性をもたらします。一般のビジネスパーソンにとって、この変化は日常業務の効率化に直結します。レポート作成、データ分析、情報収集といった時間のかかる作業を AI に任せることで、本来注力すべき創造的な仕事や戦略立案により多くの時間を割けるようになります。

複数の AI モデルから選択できることで、単純作業には高速なモデル、複雑な分析には高性能なモデルというように、状況に応じた最適な使い分けが可能になります。これにより作業時間の短縮だけでなく、成果物の品質向上も期待できます。特別な技術知識がなくても、ボタン一つで最先端の AI 技術を活用できる環境が整いつつあります。

※ ここに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。最新の情報と異なる場合がございますので、あらかじめご了承ください。

出典: ERP Software Blog

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